東奥日報 夕刊  2010年11月28日
高校生有志が開業前夜祭開催へ

 若い世代で元気を掘り起こそう-。青森市内の高校生が東北新幹線全線開業前夜、同市新町のパサージュ広場で「高校生がつくる開業前夜祭」を開く。待望の 開業が目前に迫っても、いまひとつ盛り上がりに欠ける同市の状況に「自分たちがやるしかない」と約50人の有志が立ち上がった。景気低迷の中、協賛金が思 うように集まらず、社会の厳しさを痛感しているが、熱い思いでめげずに突き進む。合言葉は「記念すべき瞬間、一緒に盛り上がろう」。本番まであと少し。準 備に一層、熱が入る。

 前夜祭は、同市古川の街中ステーションでミニFM放送を行っている学生団体「クリエイト」が主催。12月3日午後5時半から3時間で、コンサートやファッションショー、クイズ大会のほか、豚汁を無料で振る舞う。

 「ふるさと青森市をもっと楽しい街にしたい」。10月下旬、同団体会長で前夜祭実行委員長の久保田圭祐君(青森南高校3年)の呼び掛けに青森高、青森東、青森南、青森工業など市内8校の生徒が集まった。

 「新幹線延伸という大きなチャンスなのに、肝心の市民が盛り上がらない。ならば自分たち若い世代が元気を掘り起こすしかない」と久保田君。当初はイベント会社の協力を仰ぐことも考えたが、経費節減や手作り感を出すため、企画運営すべてを自分たちで手掛けることにした。

 メンバーは、放課後や週末に集まり、本番に向け意見を交わし、各自の準備状況を確認し合う。新幹線開業については「ねぶた時期以外は観光産業が消極的。 これでは開業のチャンスを無駄にしてしまう」「隠れた観光資源に気付いていない。盛り上がらないのも含め、市民の意識が欠けている」と客観的で厳しい声 も。顔を突き合わせて語り合ううち、自分たちが住む街の問題点にも気が付いた。

 準備の中で、高校生が対外的なイベントを開く難しさも痛感している。特に資金集めは悩みの種。田名辺一至君(青森高3年)らと市内の企業、商店を回るが、協力が得られたのは数えるほど。準備段階で既に12万円の赤字で「自分が全部かぶる」と久保田君は覚悟を決めた。

 ただ、「社会の厳しさを感じることは多いが、当日参加してくれた人たちに楽しんでもらえれば」と田中友香梨さん(青森南高2年)。本番まで1週間を切り「自分たちも何かを得られるような前夜祭にしたい」。高校生たちは思いを一つに、最後の詰めを急いでいる。

(写真)新幹線開業前夜祭へ向け意見を出し合う久保田君(右から2人目)ら高校生(沖館市民センター)

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