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クリエイトとは? 事業内容 参加者募集 実績
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Leader Column Vol.4
地域づくりの人材育成~クリエイトまち塾について~
2015年2月2日
クリエイトとは
 あおもり若者プロジェクト クリエイトは、人口約30万人の青森市内で5年以上にわたり高校生・大学生が主体となって地域づくり活動を行っている。関係者の間では「クリエイト」という呼び名が定着している。設立以来、長らく任意団体として活動を行ってきたが、5年の活動を経て、NPO法人に移行した。
 法人化を機に活動目的を再検討し、単なる地域活性化を目指すことから、新たに「地域づくりを通じた教育」に深化させている。後述する「クリエイトまち塾」を軸として、高校生は実践を通じた経験知・ノウハウのほか、講義やディスカッションを通じて地域づくりに必要な知識や論理的思考も得られるようにしている。
団体設立の経緯や目的
 団体の設立は2009年に遡る。青森県民の悲願であった東北新幹線の全線開業まで約2年に迫っているのに、地域の盛り上がりが希薄であることに当時高校生であった私を含めた初期メンバーが危機感を覚え、「観光資源がないのではなく隠れた観光資源に気づいていないのではないか。それを我々が掘り起こせばいい、市民の意識が足りないなら自分たちで市民の意識を高めよう」との想いの下、活動をスタートさせた。
 設立2年目からは中心商店街の活性化を見据え活動を展開している。高校生の発案に応じて活動を展開するため、年度により活動内容は異なるが、当初は商店街限定のミニFMラジオ放送や、高校生による観光情報サイトの運営を行った。最近は、高校生が運営する喫茶店「高校生カフェ」に取り組んでおり、現在30名の高校生が活動に参加している。
 当初、新幹線開業を見据え、地域活性化に資する活動を行うことが目的であったが、活動を通じた教育的成果に気づき、地域づくり活動を通じた人材育成に目的が深化していった。
「クリエイトまち塾」を運営
講義と実践活動、商店街活性化で提言も

 クリエイトまち塾は、法人化を契機にスタートした取り組みである。「商店街が学校になる」との考えのもと、商店街に7名程度の「クラス」を複数設置し、商店街関係者や地元学生の指導のもと、月1回の「講義日」と随時「実践活動」を行っている。実践活動はクリエイトがこれまで取り組んできたような実践的な地域づくり活動のことを指している。今年度は高校生が商店街関係者のアドバイスの下にコミュニティカフェを営業する「高校生カフェ」の運営がメインだ。このほか、商店街イベントにスタッフとして参加することなどもある。
 講義日は地域づくりに必要な知識やスキルの習得を目的として、幅広いジャンルの方を講師としてお招きし、講義をしていただいている。高校生は講義を聞いた後に20分間の質疑応答、60分間のクラスディスカッションを行う。
 その後、クラスごとに後述の担任・副担任の創意工夫によりさまざまなことにチャレンジする「ホームルーム活動」を行う。ホームルームでは商店街のCM制作やマップ作成などクラス単位で特色ある取り組みが行われている。また、年度末にはクラス単位で商店街活性化に向けた政策提言を行うこととしており、ホームルームを覗くと高校生の熱い討論も聞こえてくる。
 まち塾では商店街関係者に担任、地元学生に副担任を依頼し、クラスごとにそれぞれ1名配置している。担任はクラスの運営、副担任はメンバー指導を担っている。担任・副担任がいることで各メンバーへのきめ細かいサポートが可能となるほか、「クリエイト対商店街」の関係ではなく「高校生メンバー対商店主」という関係性も築かれ、高校生の商店街への理解が深まることも期待できる。
 担任・副担任の手厚い支援もあり高校生は大きく成長している。入会時「大勢の前に立つと赤面してしまう自分の内向的性格を変えたい」と話していた1年生の女子はディスカッションやホームルームでの発言回数が増え、クリエイトのリーダーにも立候補するほどにまで成長した。このほか、活動を通じて集中力や忍耐力を高め学力上昇につながったメンバー、地域で活躍する担任・副担任を間近に見ることで進路目標を明確にしたメンバーもいる。
地域づくりを通じ、教育活動
青森以外への展開も模索

 近年、若者が地域づくり活動に携わることが、その成長にもつながるとして教育的効果を評価する声も高まってきているように感じられる。逆説的に述べると、各地域の自治会などでも若い担い手の育成と人材確保は大きな課題となっているが、潜在的な教育的価値を示すことや活動をカリキュラム化(体系化)することで、学校関係者や保護者の理解を深め、若い世代の確保も可能になると考えられる。
 2014年12月に文部科学省の中央教育審議会から大学入試制度改革に関する答申書が出された。副題には「すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、未来に花開かせるために」と名付けられており、知識量のみを問う「従来の学力」から、思考力・判断力・表現力や、主体性を持って多様な人々と協働する態度など、「真の学力」への進化が謳われている。
 その上で、学力を点数ではなく段階として提示し、高校時代のボランティア活動や将来計画も評価基準に加える新しい入試制度に移行するべきと提言した。これを受けて今後、ますます地域づくりを通じた教育活動の需要は高まると考えている。こうした時代の潮流を私たちは好機ととらえ、各自治体や地域づくり団体の皆さんの協力のもとに、青森だけにとどまらない多地域での展開を進めていきたいと考えている。
 クリエイトは地域の中から生まれ、地域の皆さんに大切に育てていただいた団体だ。支えてくださるすべての方々に改めて御礼申し上げるとともに、これからも着実に取り組みを進めていきたい。そして、クリエイトメンバーが様々な分野で活躍し、地域社会を牽引する日を信じて全力で取り組みたい。

(このコラムは「月刊地域づくり2月号」に寄稿したものです。)
久保田 圭祐
  • 高校2年生のとき、高校生団体「クリエイト」を設立。2014年4月からは特定非営利活動法人あおもり若者プロジェクト クリエイト理事長。
  • 1992年青森県生まれ。古川中学校、青森南高校卒、慶應義塾大学総合政策学部3学年在学。
  • 中学・高校時代は演劇部に所属し、高校2年次には主演演劇作品が第42回東北地区高等学校演劇発表会で優秀賞一席を受賞し、第4回春季全国高等学校演劇研究大会に出場した。趣味は旅行、飛行機
  • このほか、青森県庁「活力と魅力あふれる東青地域づくり検討会議新幹線全線開業賑わい部会」委員などを歴任。
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